住宅購入後の税金・維持費はどれくらい? 3

最近住宅購入を検討されている方から「賃貸とマイホームのどちらが得なのですか?」 と聞かれることが度々あります。
「家賃を払い続けるのであれば、ローンを組んでもマイホームの方が...」そう思って住宅購入を決断 される人が多いのではないでしょうか?実はお金だけの視点で比較すると、その有利不利をつけがたいのが現実です。多くの場合、実際に計算すると、マイホームに 50 年 住むことができてやっと購入の方が有利になる結果となってしまいます。
ローンの支払いが家賃と同等だったら、家 を買った方が得になるのでは? と思うの であればそれは大きな間違い。
なぜなら、マイホームには税金や修繕費などの維持費が必要だからです。
そこでまず、住宅購入後の税金について、 前2回で解説しましたが、今回は、修繕費について見ていくことにしましょう。
例えば、住宅産業協議会というところが公 表している「住まいのメンテナンススケジュール」です。
サイディングの外壁の場合、10~15 年で 目地コーキングの打ち替えと表面塗装に 100 万円ぐらいのお金がかかります。また、材質にもよりますが、30 年に一度は屋根の葺き替えに 100 万円程度かかるでしょう。
こうして見ていくと、住宅によっては、10 ~15 年単位で 100 万円程度のお金が、30 年単位でもさらに 100 万円程度のお金がかかるのが分かります。もちろんメンテナンスコスト以外に、キッチンやお風呂、トイレなどの水回り関係のリ フォームも必要になるかもしれません。こうやって積み重ねていくと、かなりの金額になることが分かります。
前回、前々回には固定資産税・不動産取得 税について見てきましたが、それ以外にこうしたメンテナンス費用・リフォーム費用も考慮するとマイホームにかかる維持費の大きさが分かります。当然ですが、そこまで考え て住宅購入を検討する必要があるというこ とです。購入時にいっぱいいっぱいの住宅ローンを組んでしまったせいで、こうした維持コストを支払うことができないのであれば、結果的にマイホームを購入した意味がありません。
また費用を削りすぎて結果的にメンテナ ンス費用がかかる素材で家を建築しても本末転倒です。
将来的にどれぐらいの維持費用がかかるのかを視野に入れながら、資金計画をされることをお勧めします。