『水災害について、真剣に考える』
皆さん、こんにちは。7月に入って梅雨らしい日が続くと思ったら、九州地方では目を覆うような被害が出てしまいました。この大雨の原因は『線状降水帯』といって、発達した積乱雲が、帯状になって連続して移動する恐ろしいものです。長さ50km~300km、幅20km~50kmの広範囲に渡るので、被害を予測したり防ぐことは難しいようです。
今回は、九州地方が被害に遭っていますが、『線状降水帯』はどの地域に掛かってもおかしくありませんので、しっかりとした対策と準備をしておいた方が安心です。
さて、今回は、『水災害』についてお話ししたいと思います。これから家づくりを考えている方は、下記による対策方法で、じっくり検討・対策して下さい。
<1>家の建設予定地は、水災害に強い場所なのか、弱い場所なのか?・・・を調べる。
これから土地を購入して家を建てる方は、その土地の災害予測情報を調べるのは基本中の基本です。とっても簡単に調べられます。
➀【国土交通省ハザードマップポータルサイト】から、『わがまちハザードマップ』で、購入希望地の災害予測情報を調べます。河川からの水害や、山を背負った所での土砂災害への警戒度がハッキリ示されています。
➁もしくは、上越市のホームページから【上越市ハザードマップ】から、購入希望地の災害予測情報を調べます。
➂もし、古い地図が手に入れば、購入希望地が昔はどんな場所だったのがわかります。また、地名に、『水』や『谷』、『沼』・・・などの地名が付いている土地は気をつけて下さい。
➃購入希望地の地盤の状態=地面の地耐力については、正確には地盤調査(分かりやすく言うと、ボーリング調査的なもの)を行わないと正確には分かりません。でも、大まかな傾向を調べることができます。【地盤安心マップ】や、【地盤サポートマップ】などのポータルサイトで調べることができます。かなり、たくさんの情報を得ることが出来ます。
➄その他に、可能であれば購入希望地から避難場所までの避難経路も調べて下さい。また、同時に 資産価値を確かめることも大切 です。【土地総合情報システム】で、土地の相場や資産価値も確認することができます。
<2>家の建て方で、水災に強くなる工夫をする。
住宅を建てる時も、少し工夫をすることで飛躍的に水災に強くなります。
➀建設予定地の地盤の高さを、かさ上げする。
土を外部から持ってきて、現状の地盤を20cm~30cmくらいかさ上げするだけで、水災害にとても強くなります。また、道路面より高くなりますので湿気も貯まりにくくなります。ただし、費用が若干かさむことと車の出入りがしにくくなるので、十分注意して検討して下さい。
➁基礎の高さを高くする。
一般的な住宅の基礎コンクリートの高さは、地面から約50cm前後です。この基礎を一気に高くして、水災害に備える方法があります。何cm単位でも自在に高さは変えられるのですが、地面から1m50cmの高さ(基礎の中の高さが1m40cm)の基礎がお薦めです。
この高さまでの基礎は3階建てとは見なされませんので、固定資産税の対象外です。そして、工事費用もそんなに高くはありません。32坪程度の大きさの家であれば、¥120万円(税別)位を予算増として考えておいて下さい。
水災害にめっぽう強くなるだけではなく、基礎下の収納庫にもなります。自転車、冬タイヤ、除雪道具、野菜などの保管場所・・・・色々な使い方ができます。また、実際に水害に合っても、基礎下・基礎内の洗浄だけで普段通りの生活ができそうです。
<3>火災保険に水災のオプションを加える!
台風や大雨による『水災保証』は、一般的な火災保険には標準セットされていません。オプション扱いの為に、水災保証を外す人も多いそうです。しかしながら、2019年の台風15号、19号の被害を考えると、やはりこれからは火災保険に入る際に『水災保証』の検討は必須になると思います。
いかがでしたか?
上越市は、関川や保倉川に挟まれた水災害に弱い地域です。今、九州で起きていることは決して他人事ではありません。これからお家づくりを考えている皆さんは、地震だけでなく水災害のことも真剣に考えて下さいね!
それでは、また次回お会いしましょう